DRĒIPSが一番大切にしていることは、ブランドコンセプトである「Relax with Elegance」です。
リラックス感がありながらも、エレガンスを感じることの出来る、大人の男性のための美しいスタイルをご提案したいと考えています。デザインや生地、パターン、そして縫製、副資材と言ったアイテムを構成する要素の全ては、ブランドコンセプトに帰結します。
クラシックの世界では、アイテムにおけるスペックが語られることが多々あります。どこのブランド生地なのかや、手縫いの工程数、使われている副資材、袖付けの方法や運針数と言った縫製のディティールなど、説明可能な構成要素は全て、付加価値として説明がなされます。
これに対して、モードのブランドではスペックが語られることは、あまりありません。それは提供すべき価値がブランドやデザイナーの提案する世界観や美意識であり、一つ一つのディティールではないからであると考えています。
メニューにあるAboutにも記載していますが、DRĒIPSはクラシックとモードの間のブランドとして位置づけています。より正確に表現するのであれば、クラシックにベースにおきながらも、スタイルとしてはモードよりのご提案をするブランドです。
クラシックの分野ではスペックが語られることが多いと記載しましたが、私を含めて、クラシックを愛する人々にとって、それはアイテムにおける1つのストーリーであり、また本質的にはなぜ手縫いなのか、なぜその素材なのか、なぜその仕様であるのか、に意味があり、ストーリーとともに愛着を持つ対象となっています。
DRĒIPSでも手縫いの工程数や縫製方法等を、スペックで語るための仕様にすることも可能です。しかし、DRĒIPSのブランドコンセプトを表現するために必要なこだわり以上の、スペックありきの仕様を設計に盛り込んでしまうと生産価格の上昇につながり、ひいては販売価格の上昇に繋がってしまいます。
よってDRĒIPSでは服好きが熱狂し、情熱的に語られることの多いスペックをも冷静に捉え、ブランコンセプトを表現する上で必要な、本質的な要素のみを冷静に、合理的に判断をしながらアイテムの企画、開発をしています。
つまり、縫製1つをとっても手縫いにすべき箇所と、ミシン縫いの方が良い箇所、ミシン縫いでも良い箇所を選別しているのです。
冷静と情熱の間で。
本当に大切にしたいことに対して大きな情熱を注ぎ、一方で冷静さを保ちながら、商品をお届けしたいと想っています。