本日は「DRĒIPSのレザーバック(Drawstring Bag/Small Bonsac)開発の裏側」と題しまして、DRĒIPSがレバーバッグを開発するに至った経緯や、その開発プロセスについてご紹介出来ればと思います。
1:はじまり
DRĒIPSがレザーバックを開発するに至ったきっかけは、普段生活する中で感じた「こんなバックがあったら良いのにな」と言う想いでした。
これまで週末にジャケットスタイルを楽しむ際にはクラッチバックを用いるか、バックなどは持たずにジャケットなどのポケットに財布や携帯、家の鍵などを入れて持ち歩いていました。
ただ、クラッチバックだとビジネス的な雰囲気を感じてしまったり、ジャケットなどのポケットを利用するとシルエットが崩れたり、心地の悪さを感じたりしていました。
そんな時に、必要最低限の物を入れて持ち運ぶことが出来る「リラックス感がありながらも、ジャケットスタイルなどにも合わせやすいエレガントな小型のバックがあったら良いのに」と言う想いを抱いたのです。
そこで、そのようなシーンに合うようなバックを探したもののイメージに合うものが見つからない。そうであれば自分たちで開発してみよう!と言うことになりました。
そしてそれはまさにDRĒIPS初の商品である「リラックス感があり、ノータイスタイルであってもエレガントなシャツ」を開発するに至った状況と全く同じでした。DRĒIPSのシャツもコロナ禍を経ることでビジネスにおいてネクタイをするスタイルが当たり前でなくなり、ネクタイをしなくともエレガントなシャツを着たいと言う想いから生まれた商品だったからです。
2:コンセプトとデザイン
そのような経緯で開発がスタートしたのは、2023年末から2024年初頭にかけて。コンセプトは上述したような背景があったことから「週末のジャケットスタイルやシャツ一枚のスタイルにも合う、エレガントでリラックス感のある小型のボンサック」でした。
小型のバックと言ってもデザインは沢山あります。例えばショルダー型のバッグや小型のトートバック、ハンドバック、ワンハンドバック。色々と見た中で、DRĒIPSのバックのコンセプトに最もイメージに近かったのが巾着型のバックでした。
片手で持ち運ぶことが出来て、フォルムも丸みを帯びており、立体感があることからリラックス感がある。それをシンプルなデザインかつレザーで仕立てることによって、大人が使うことの出来るエレガントな雰囲気に出来るのではないかと考えたのです。
なお、商品にはショルダーストラップが付属しており、これを用いることでショルダーバッグとしてもご利用頂ける機能性が備わっていますが、これは検討を進める中で追加したもので、当初は想定していないものでした。
3:夢をカタチにするプロセス
DRĒIPSのレザーバック(Drawstring Bag/Small Bonsac)のデザインは、イメージをカタチにすることから着手しました。
最初はコンセプトをもとに、デザインのベースや素材、サイズ等の概要を仕様書にまとめます。その仕様書を踏まえてクリエイティブディレクター自ら、イメージをカタチ(紙で工作)にしてみました。以下の画像はまだ初期のもので、ストラップを取り外し出来、ショルダーバッグとしても利用可能にするためのギミックは備わっていません。
紙であれば作り直しが簡単なので、サイズ感やストラップの幅、ドローコードの穴をあける位置などの検討を行うにあたって役立ちました。
そしてイメージがある程度固まった段階で仕様書のアップデートを行い、生産をお手伝い頂ける工場、職人さんを探します。
私達のような小さなブランドは正直お付き合い頂ける工場が圧倒的に少ないと言うのが実際のところです。今回もインターネットで検索をし、いくつかの工場に問い合わせを行いました。ご回答を頂けた中でも技術力の高さを感じ、また最低ロット数などの諸条件がフィットしそうであった、東京都台東区にて活動されている職人さんにサンプル制作や量産化のお手伝いをお願いすることにしたのです。
やりとりを開始させて頂いたのが2024年の2月末。そして最初にお打ち合わせをさせて頂いたのが、3月末でした。
初回の打ち合わせ時にバックに使用する金具や革の仕入れ先をご紹介頂き、打合せ直後にそのまま足を運んで、バックのイメージにフィットする金具を選び、また革につきましても様々な種類の中から、コンセプトとイメージに合う革と色を選びました。
また金具類はサンプルとして実物を数種類ほど購入をし、商品化するにあたっての最終イメージを改めて紙でつくり上げました。それが、こちらになります。
サンプルを製作する直前に製作し、実際にサンプルを製作する際にもお渡しをしておりますので、かなり商品のイメージに近い仕上がりになっていると思いますが、いかがでしょうか。
紙のサンプルはいくつか試作しており、バックの大きさやストラップ、ショルダーベルトの幅、長さ、ドローコードのデザイン、そして金具を取り付ける位置など、細部にわたって作り込んでからサンプルの製作に至っております。
夢をカタチにするために、楽しみながら試行錯誤を繰り返しました。
4:サンプル製作と量産化
製作をご担当頂く職人さんとは対面、オンラインを含めてお打合せを重ねさせて頂き、4月末に最終的な紙の工作イメージを持参の上でサンプルの製作を発注させて頂きました。
そして、サンプルを納品頂いたのが5月初旬。紙での工作しか見ていなかったために、量産化に近い状態のサンプルが出来上がってきた時には想いがカタチになったこと。また想像以上の出来栄えに大変感動したことをハッキリと覚えています。
出来上がったサンプルをみて、このレベルであればDRĒIPSのシャツをご愛用頂いているお客様に対して自信をもってご提案することが出来るのではないかと感じたとともに、ご購入頂いた方にもご満足頂けると言う想いを強くしました。
ただ、革製品の量産化にあたっては革を裁断する抜き型代が必要となり、また一定数以上のロット数にて発注する必要があります。もちろん革や金具類も購入する必要があるため、クラウドファンディングと言う形でご支援を頂くことでリスクを低減しながら量産化を実現出来たらと考えて、今に至っております。
お陰様でプロジェクト公開後、数日で目標の8割を超えるご支援を頂くことが出来ております。これも日頃からDRĒIPSのシャツをご愛用頂いているお客様をはじめ、プロジェクトに共感し、ご支援頂いている皆様方のお蔭です。本当にありがとうございます!
この御恩を忘れることなく、しっかりと量産化を実現し、ご支援頂いている皆様のもとにDRĒIPSのバックをお届けするとともに、これからもご期待に沿うことが出来るように努力していきたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
・2024年6月末まで開催中のクラウドファンディングサイト
『エレガントでリラックス感のある、小型のレザーボンサックを販売したい!』